今号も情報たっぷりでお届けしてます「そよかぜ」です
琵琶湖博物館 環境学習センターのメールマガジン「そよかぜ」発行しました。
今号も情報たっぷり、春を楽しんでくださいね。
写真は、先日琵琶湖博物館で実施した「プレミアムレストラン」の様子(遠くて様子にはならないかもですが)
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滋賀の環境学習メールマガジン(2014.3.21発行)
そ よ か ぜ 「きまぐれ通信」
発行:琵琶湖博物館 環境学習センター
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(号外)環境学習に関する情報を、きまぐれにお届けします
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1. ビワマス博士・桑原所長のコラム
2. 春の参加イベント
3. 博物館・講座、など
4. 助成金・募集、など
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予約などについてご確認の上、各イベントにお出かけください。
湖国ハッタミミズ・ダービー 開催中!! (5/31まで)
ハッタミミズをご存知ですか?長さ80cmにもなる日本最長のミミズ。
世界でも石川県、福井県、そして滋賀県の、田んぼとその周辺からのみ見つ
けられている希少なミミズです。
田起こしや代かき、畔張り時など田んぼで見つかることも多いとのこと。
この春田んぼでハッタミミズを探してみませんか?
http://www.lbm.go.jp/information/detail/fy2011-2015/20130601_hattamimizu.html
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| 1 + ビワマス博士・桑原所長のコラム
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ヒワラの秘密
琵琶湖にはニゴロブナ、ゲンゴロウブナ、ギンブナと3種類のフナがすんで
います。湖国では、ギンブナのことをヒワラと呼ぶことが多いようです。
ところで、このヒワラは不思議なことに雄がおらず、雌ばかりなのです。一
般的に魚類の多くは遺伝子を2セット持っており、卵や精子ができるときに
これらは半分に分かれ、卵や精子は遺伝子を1セットずつ持つことになります。
そして産卵の際に卵と精子が受精してまた遺伝子を2セット持つ子どもが生
まれるのです。ところが、ヒワラの場合、遺伝子を3セット持っており、生
み出される卵も2つに分かれることなくやはり3セットの遺伝子を持っていま
す。それでは、どうやって繁殖するのでしょうか。実は、ヒワラが産んだ卵
にほかの魚の精子が入り込み発生が始まるのです。ただそうだとすると、普
通に考えるとヒワラとほかの魚との交雑個体ができそうに思います。ところ
が、ヒワラの場合受精したあと精子が持ち込んだ遺伝子は放出されてしまい、
卵がもともと持っている3セットの遺伝子のみで発生が進みます。そのため、
交雑は起こらないのです。精子には、雄の持つ遺伝子の半分を卵に渡すとい
う役割がありますが、もう一つ卵が発生を始めるきっかけとなる刺激を与え
るという役割も持っています。ヒワラは、他の魚の精子の後半部の役割だけ
を利用しているということになります。ここまでお話しするとおわかりのよ
うに、ヒワラの子どもはお母さんと全く同じ遺伝子を持つクローンばかりで、
遺伝子の変化はそう簡単には起こりません。ところが、琵琶湖の中には異な
るクローンの集団が50近く見つかっています。今のところ、この違いがどう
やって生じたのかはわかっていません。一見何の変哲もないヒワラも、実は
普通の生物の常識では計り知れない個性を持つ不思議な生き物なのです。
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