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滋賀の環境学習メールマガジン(2014.4.18発行)
そ よ か ぜ 「きまぐれ通信」
発行:琵琶湖博物館 環境学習センター
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(号外)環境学習に関する情報を、きまぐれにお届けします
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1. ビワマス博士・桑原所長のコラム
2. 4月から5月の参加イベント
3. 博物館・講座、など
4. 助成金・募集、など
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予約などについてご確認の上、各イベントにお出かけください。
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| 1 + ビワマス博士・桑原所長のコラム
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琵琶湖のエリ漁
琵琶湖の水が温み始める春先から初夏にかけてのこの時期は、多くの
魚種が産卵期を迎え、また餌を求めて動き始めます。そのため、メイン
ターゲットとなるアユをはじめとして、1年のうちでも最も琵琶湖の魚が
たくさん獲れる時期です。琵琶湖の漁師さんたちはこの時期さまざまな
漁法でこれらの魚を獲っています。中でもエリ漁では、アユはもちろん
ビワコオオナマズからフナ類やモロコ類まで、琵琶湖にすんでいる魚の
多くが獲られます。
ところで、「エリ」というのは小型定置網の一種で、岸から沖に張り
出した「ワタリ」と呼ばれる網に沿って魚が泳いでいくと、自然と「ツ
ボ」と呼ばれる小さな網の中に誘導されていくという仕組みになってい
ます。漁師さんは、このツボに入り込んだ魚をすくいとるのです。これ
を「ツボかき」とよんでいます。ですから、多くの魚が移動を行うこの
時期には、大変効果的な漁法と言うことができるでしょう。また、エリ
で獲れる魚は傷がつきにくいことから、琵琶湖博物館の水族では、この
時期にエリに入った魚を漁師さんから分けてもらって、飼育展示に使う
ことがよくあります。
古い話ですが、30年近く前琵琶湖文化館の学芸員になったばかりの頃、
この時期になると先輩の学芸員と一緒にいくつかのエリのツボかきの船
に同乗させてもらっていました。当時、多いときには一つのツボでトロ
箱20杯以上ものモロコやフナそれに他の雑魚類が獲れ、メインのアユは
何度も港との間を往復して生け簀に入れておられたのを記憶しています。
今とは桁違いの漁獲量でした。ぜひ以前のような豊穣な琵琶湖を取り戻
すことができるよう、みんなで努力していきたいですね。
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| 2 + 4月から5月の参加イベント
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