栗東走井でつけもの講座がありました

BIWAちゃん

2015年12月02日 10:33

こんにちは。環境学習センターのまっちゃこと、池田勝です。



先週の11/28(土)に、栗東市走井でありました「つけもの講座」に取材に行ってきました。
走井地区は、棚田ボランティア活動を受入れておられ、収穫祭「ハーベスタ走井」など地域おこしイベントを実践されるなど、元気に活動しておられる地域です。
今回は、棚田ボランティア活動の一環として、たくあん漬けの講習をされるとのこと。
走井地区には棚田の草刈りやハーベスタ走井とお邪魔しているので、そりゃーおもしろそうだ!と思い、秋晴れの土曜日に出かけました。


講師は、走井地区の世話役中西さんのお兄さんです。草津市内の道の駅にも、お漬物を卸しておられる農家さんです。


今回は、地域でつくっておられる山田ねずみ大根のたくあん漬けを作ります。
山田ねずみは大根の先っちょが、ネズミのしっぽのように可愛く細長いのです。
草津では昔から作られた滋賀ならではの野菜です。
1週間ほど、干しておいてくださっています。


参加されたのは、地元走井や、栗東市内、湖南市、草津市と11組の方です。
よく漬けもの作りをされる方がさらに勉強と思って来られたり、やったことあるけど失敗して再チャレンジという方、浅漬け程度しかやったことないので今回を機会に漬けものづくりをしたいという方など様々です。
募集は8組だったのですが、すぐに定員となり、急遽11組まで枠を広げたという盛況ぶりです。


で、早速たくあん漬けの準備。まずは葉っぱと根を切り分けます。


約4キロの大根の重量を量ります。
さすが農家さん、量りが年代物の天秤ばかりです。


こちらが、大根以外の材料のネタ。ぬか、塩と、漬けものの素です。
漬けものの素は、色付け用のウコンと甘みをつけるサッカリンが含まれています。
サッカリンの代わりにグラニュー糖を使う方もおられるとのこと。
「素がない昔はどうしておられたのですか?」と聞きますと、
「ぬかと塩だけのたくあんやったよ。また、甘味が欲しい時は渋ガキを剥いた時の皮を干しておいてたくあんを漬ける時に入れた」とのこと。渋ガキの皮が甘味を出すんですね。不思議です。
他に、なすびの葉っぱを干して入れたという情報もあり、漬けものの多様性や地域性の奥深さを感じます。


材料が出来たら、ビニール袋を入れた樽に、ネタと大根を交互に入れていきます。
隙間には大根の葉っぱを入れて(この葉っぱが美味しいとのこと。漬けものとして出来たら、刻んでご飯にまぶして、ちょっとお醤油を掛けて食べるとグッド!とのこと)、隙間なくならべていきます。
大根は井型にはせず、同じ方向にするそうです。その方が、取り出したり、順番を変えたりする際に崩れないそうです。


皆さん、心をこめて漬けていかれます。「おいしくなーれ」


樽の中の、途中の様子。


最後は、みんなではいチーズ。

約3週間ほど、お正月前には食べられるそうです。
終了後には、いろいろと質問が出てきます。

 Q:重石はどれくらいが良いですか?
 A:大根の重さの二倍以上がいい

 Q:塩っ辛い時はどうすれば?
 A:水に漬けたりしないで、ぜいたく煮にすると良い。

 Q:置き場所は?
 A:温度が一定で、日陰の涼しい所が良い。

 Q:手入れはしたらよいの?
 A:しなくて良い。食べ始めと、中、終わりでは味が変わる。漬けものは発酵食なので、だんだん酸っぱくなる。3週間から5週間頃が食べごろ。

 Q:土用越しの漬けもの(夏まで漬ける)にしたいんやけど。
 A:塩を倍にして漬けると良い。

 Q:残った樽の糠の利用方法はあるか?
 A:走井では、獣害対策で、檻をおいているので、そのエサに使うので、残ったら走井まで持って来てください。

皆さん、とっても熱心です。

最後に中西さんからの言葉 「漬けものは、経験と勘と度胸!」の言葉で締めくくられました。

ど素人の私にも分かるほど、簡単な方法でたくあん漬けができるんです。
(最初ぬか漬けと思い、手入れとか大変なのではと、勘違いしていました)
皆さん、これからいろいろな漬けものにチャレンジしてみたいとお話ししておられました。
「また走井に来て、教えてもらわないとね」とも
棚田地域の持つ技や文化と、都市の人たちの発見が、漬けものをきっかけにマッチしたようです。

ぜひ、皆さん棚田ボランティアへ、お出かけください。
人と地域とつながって、たくさんの発見と学びがありますよ。
おうみ棚田ボランティアの12月から3月の活動予定はこちら



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