そよかぜ「きまぐれ通信」2016年2月19日号です
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滋賀の環境学習メールマガジン(2016.2.19 発行)
そ よ か ぜ 「きまぐれ通信」
発行:琵琶湖博物館 環境学習センター
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(号外)環境学習に関する情報を、きまぐれにお届けします
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1. ビワマス博士・桑原所長のコラム
2. 2月から3月の参加イベント
3. 博物館・講座、など
4. 助成金・募集、など
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| 1 + ビワマス博士・桑原所長のコラム
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沖曳き網漁
この冬は、異常に暖かい日が続くと思ったら記録的な寒波が来る
など、不安定な気候が続いてますが、風邪などひいておられません
か。体調管理には気をつけてくださいね。
さて、この寒い時期琵琶湖ではイサザやエビ、氷魚などいろいろ
な魚が漁獲されています。これらの魚を獲るための漁法もさまざま
です。今回はそれらのうち「沖曳き網漁」と呼ばれる漁法を紹介し
ます。沖曳き網漁は、長いロープの先についた網で湖底を曳き魚を
獲る底引き網漁の一種です。ただ、琵琶湖では船の動力を使って網
を引き回すことは禁止されていますので、漁師さんは大きく回って
湖底に網を入れた後、船をアンカーに固定して網に取り付けられた
ロープをローラーで引き上げるという方法で漁が行われます。網に
取り付けられたロープは、200m位ありますので網を入れるのも引き
上げるのもたいへんです。その昔はこれを人の手で行っていたそう
なので、とてもたいへんだったろうと思います。ただ、うまくポイ
ントに当たればイサザやエビが一度に数百キロ単位で獲れていたの
で、そんなときには寒さや疲れも吹き飛んだのではないでしょうか。
ただ、どこを曳くかというポイント選びは難しかったようで、漁師
さんの腕によるところが大きかったようです。今では、魚が減って
しまって主要な漁獲物であるイサザやエビがあまり獲れなくなって
しまっています。沖曳き網漁では、これら以外にもホンモロコやニ
ゴロブナなど冬越しのために深場に集まっている魚も狙います。上
手な漁師さんは、一度に数十キロからの漁獲があるそうです。また、
8-9月には沖曳き網の一種でゴリ曳き網という漁が行われます。こ
の漁では、遊泳期のヨシノボリの稚魚を獲ります。海で獲れるシラ
スみたいな感じで、釜揚げや佃煮にして白いご飯と一緒に食べると
とてもおいしいものです。
沖曳き網漁の船の周りには、カモメなどの鳥がたくさんたかって
いますので、独特の雰囲気があります。鳥たちは、網からこぼれる
小魚を狙っているのでしょう。琵琶湖の沖合で行われる漁なので、
目にする機会はあまりないと思いますが、この時期イサザやエビを
食べる機会があったら、ぜひ思いを馳せてみてください。
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