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滋賀の環境学習メールマガジン(2011.11.18発行)
そ よ か ぜ 「きまぐれ通信」
発行:琵琶湖博物館 環境学習センター
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(号外)環境学習に関する情報を、きまぐれにお届けします
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1. ナマズ博士・前畑所長のコラム
2. 11月から12月の参加イベント
3. コンサート・講座、など
4. 助成金・コンクール、など
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予約などについてご確認の上、各イベントにお出かけください。
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| 1 + ナマズ博士・前畑所長のコラム
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アユの変態
だんだん寒くなってきましたね。今回は、この9-10月に琵琶湖に流れ込む川
で生まれたアユの話を少しだけ。アユの子どもは、卵から孵化すると間もな
く、夜間に川を下って琵琶湖へ入り、水深20mくらいのところでプランクトン
を食べて暮らします。アユの赤ちゃんは、まだ鱗(うろこ)も未完成で、からだ
が透きとおっているので湖国ではこれを氷になぞらえ、氷魚(ヒウオ、あるい
はヒオ)って呼んでいるんですね。あと1-2か月もすれば、鱗やひれが完成し、
親魚と姿かたちがほとんど違わぬ若鮎となることでしょう。意外と思われるか
もしれませんが、これがアユの変態。“変態”は昆虫類に限らず、魚類でも見
られる現象なのです。なぜなら、“変態”とは「ごく短期間にいちじるしく形
態をかえること」ですから、アユの成長に伴う形態変化もこれに該当するので
す。変態する魚には、ウナギ、カレイやヒラメ、マンボウなど他にもいっぱい
います。カエルやエビの仲間も変態しますよね。ともあれ、話はアユに戻って
昨今琵琶湖ではオオクチバスやブルーギルばかりか、アユとエサをめぐっての
競争関係が予想されるワカサギも増えていますから、この小魚の行方が気がか
りでなりません。なぜって?「ヒウオの釜揚げ」、「コアユの飴煮」って美味
しいって思いません? (まえはた)