行ってきました!「越前おおの まちづくり体験ツアー」
琵琶湖博物館 環境学習センターの池田です。
昨日の3/20(祝)、「越前おおの まちづくり体験ツアー」を実施いたしました。
早速ですが、どんなツアーだったか、ちょこっとですが様子を紹介します。
南草津を貸切バスで出発して、3時間。まだ雪が残る大野市に到着。
平成大野屋の平蔵(ひらぐら)へ。
まずは、「越前おおの湧水再生計画」について、大野市の方からお話を聞きました。
冒頭の写真のように、地域の各所で湧き水が出る大野ですが、近年は地下水位が低下してしまい、季節によって湧き水が枯れるところもあるとのこと。
そして、なんと大野の方は、上水道ではなく、美味しい地下水を普通に利用しているのだそうです。
ただ、これまで当たり前のように地下水を利用してきた大野の人たちにとって、いざ地下水の価値を気づいてもらったり、節水に努めてもらうのは大変なことだそうで、ハード、ソフト両面から湧水を保全し、湧水文化を継承しようと始めておられます。
参加者の方からも、熱心に質問の手があがり、市の担当の方からも丁寧に説明いただきました。
皆さんからあがっていた質問の一部を紹介します
・地下水位低下の原因は、どのようなものか?
・湧水のシンボルでもあるイトヨの保全の成果は?
・地震と湧水の関係は?
・市民の方の湧水との関係や保全の意識は?
・工場や各家庭からの排水対策は?
・文化を伝承していく上での、人口動向は?
などでした。
平蔵の前にも、水船清水があり、早速参加者の方と飲んでみました。
飲んでみると、、、美味しい!。全くひっかりや飲みにくさもなく、スルリと舌から喉へ入っていきます。
お昼から街をめぐるガイドツアーが楽しみになってきました。
お昼休憩の後、観光ボランティアガイド大野のお二人に、清水を中心に説明してもらいながら、街を歩きました。
百間堀です。以前は、湧き水だけで、堀の水がたたえられていたそうです。
上を見上げると、大野城が見えます。
新堀清水です。参加者には、温度計を持ってこられた方もおられ、水温を測っておられました。
他の清水も、おおよそ12度から13度くらいでした。
御清水です。大野城のお殿様が整備された清水です。
昭和40年代以前は、野菜を冷やしたり、洗ったり、洗濯に使ったり、子どもが冷たい水に触れて遊んだりと生活に密着していました。
しかし、その後地下水位の低下もあり、清水から水が減り、皆さんの心からも離れていったとのこと。
ただ、現在も地下水は上水として利用しておられ、当たり前のように美しい水を使っておられます。
だからこそ、地下水位の低下の防止や湧水文化の継承が必要となっているのです。
朝倉義景墓所公園でも、清水があります。イトヨがいるかなぁとのぞき込むのですが。。。
ツアーの最後に、本願清水イトヨの里で、イトヨの保全と市民活動についてお話を聞きました。
イトヨの里館内から、繁殖期を迎えたイトヨを観察しました。
婚姻色の出たオスがメスを誘導している姿を見ることもできました。
きれいなオスです。
大野市の清水とその文化を守り、保全していこうとされる計画や行動、熱心なボランティア活動に触れ、滋賀の環境まちづくりに活かす元気、ヒントをたっぷりもらったツアーでした。
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