取材してきました!田植え体験in魚のゆりかご水田

BIWAちゃん

2012年06月02日 15:06

■□■参加者がいっぱい
5月12日(土)、滋賀県の野洲市で行われた田植え体験(須原魚のゆりかご水田協議会主催)に
参加してきました。始まる頃は小雨がぱらつき、とても寒かったですが、参加者は水田のオーナー
を中心になんと130名!しかも、東京から兵庫の子どもから大人まで、地域も年齢も幅広い方々が
参加していました。
















■□■「魚のゆりかご水田」とは
「魚のゆりかご水田」とは、魚が琵琶湖と田んぼを行き来できるようにし、生きものと人間の共生を
めざして、かつての田んぼを復活させようとしている水田です。
まずは、ゆりかご水田協議会の堀彰男さんから、今から植える苗はどうやって育てられてきたか、
そして、今後どうなるのかを、写真を使って丁寧に説明していただき、その後、田んぼへと移動しま
した。

■□■いよいよ田植え体験
田んぼを前に、子どもも大人も興奮ぎみ。「きゃー冷たい」といいながら、長靴や裸足で田んぼに入
って、田植えをしました。
泥の中はぬるぬるで気持ちいいような悪いような。ともかく、大きく育つように植えなければと私も
真剣に取り組みましたが、なかなか均等には植えられませんでした。最後に、子どもたちが「元気
で大きく育ってね」と苗に話しかけているのを聞いて、私も「がんばってー」と苗にエールを送りまし
た。














■□■水車(みずぐるま)に挑戦
昼食後は、魚が琵琶湖からあがってくる魚道を見にいきました。魚道に向かうまでに、昔ながらの
水車(みずぐるま)と呼ばれる水路から田んぼに水を流し込む農具を体験させていただきました。
昔はふんどし姿でこの水車を30分ほど回したとか。
















■□■魚は田んぼで育つ!?
最後は再び、堀さんから魚道にあがってくる魚についてお話がありました。今はザリガニぐらいし
かいませんが、田植え後の雨の日の夜にフナ、コイ、ナマズ、ドジョウなどが魚道を通って、田ん
ぼにあがってくるそうです。魚たちは田んぼにあがって2日ほどで産卵します。例えば、フナは1匹、
10万個ほど卵を産みます。琵琶湖ではブラックバスなどに食べられほとんど孵化しないそうですが、
田んぼでは、3,4万個が孵化をするそうです。また、田んぼは栄養が豊富なので、成育も早いそう
です。2,3センチになったら琵琶湖に放流します。

「生き物によし」「子どもによし」「地域によし」「琵琶湖によし」「農家によし」と言われるゆりかご水
田ですが、魚のために除草剤の毒性を低いものにし、散布回数などにも配慮しているため、草抜
きが大変だそうです。
















■□■滋賀から東京、そして世界へ
東京からの参加者に、どうして滋賀まで参加しに来られたのかを伺うと、東京でも開発などで
大切な自然が壊されているので、今後は人間の手で自然を取り戻そうとしている活動を参考
にしたいと思っていたところ、縁あって、須原魚のゆりかご水田協議会の方とお会いし、去年
から通っているとのことでした。

その方は、「ここのお米は本当においしい。多くの人にこの取組みもこのお米の味も知っても
らいたい」と冊子を作り、今年6月にブラジルのリオデジャネイロで行われる地球サミットで、
「魚のゆりかご水田」の紹介をしてくるそうです。

滋賀での地道な取組みが、東京という離れた場所の人とつながり、さらには世界につながっ
て、広がっていく。「魚のゆりかご水田」の取組みにはこれからも目が離せません。

■□■今後の予定
次回は6月23日(土)午前10時より、滋賀県野洲市で「須原魚のゆりかご水田観察会」が開催
されます。草抜きのお手伝いやお米の購入者も募集中とのこと。

問い合わせ・申し込みは須原魚のゆりかご水田協議会の堀彰男さんまで。
メールアドレス ayao@hori55.com


環境学習推進員 正阿彌 崇子


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