環境学習メールマガジンそよかぜきまぐれ号です
こんにちは。琵琶湖博物館 環境学習センターのまっちゃこと、池田です。
寒くなってきましたね。いやいや紅葉がきれいな秋ですよ。
自然へ出掛けましょう!イベントいっぱいのお知らせです。
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滋賀の環境学習メールマガジン(2012.11.16発行)
そ よ か ぜ 「きまぐれ通信」
発行:琵琶湖博物館 環境学習センター
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(号外)環境学習に関する情報を、きまぐれにお届けします
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1. ビワマス博士・桑原所長のコラム
2. 11月から12月の参加イベント
3. 一足早いクリスマス特集
4. 博物館・講座、など
5. 助成金・募集、など
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予約などについてご確認の上、各イベントにお出かけください。
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| 1 + ビワマス博士・桑原所長のコラム
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「ビワマスの産卵」
前回のこの欄でも書きましたが、11月いっぱいビワマスは禁漁です。また、
10月15日から特別採補許可を持った漁師さんが、増殖事業のために採卵用の
親魚を捕獲していましたが、それも11月5日の朝に目標数に達したため終了と
なりました。今年は136万粒を目標に、採卵が行われました。これらの卵は、
これから約5ヶ月間放流される日まで大切に育てられます。
ところで、増殖事業のための採卵は終了しましたが、ビワマスの産卵はま
だまだ続きます。私が観察してきたところによれば、天候にもかなり左右さ
れますが11月初旬(10日前後頃)にもっとも多くの産卵を観察することができ、
12月半ば頃まで続きます。大きめの川では、淵からの流れ出しにできる平瀬
から早瀬で主に産卵します。産卵は、他のサケ科魚類と同様雌が水底にすり
鉢状の産卵床を作り、その中央付近でペアがうずくまって放卵放精を行い、
その後雌は上流側の水底を掘って卵を埋めます。1匹の雌は、持っている卵を
だいたい3回くらいに分けて産みます。前に産んだ卵を埋めるために掘った上
流側の穴が、次の産卵床になることが多いようです。卵を産み終わった雌は、
他の雌が産卵床を掘り返さないように守りながら、その周りを少しずつ耕し、
やがて力尽きて死んでしまいます。ずっと観察していると、一生のうちに1回
だけしか産卵できないビワマスが、いとおしくなってきます。琵琶湖の固有
亜種であるビワマスの産卵、大切に見守ってゆきたいものです。
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