環境学習メルマガ発行!そよかぜ「きまぐれ通信」2013年2月15日号
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滋賀の環境学習メールマガジン(2013.2.15発行)
そ よ か ぜ 「きまぐれ通信」
発行:琵琶湖博物館 環境学習センター
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(号外)環境学習に関する情報を、きまぐれにお届けします
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1. ビワマス博士・桑原所長のコラム
2. 2月から3月の参加イベント
3. 博物館・講座、など
4. 助成金・募集、など
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予約などについてご確認の上、各イベントにお出かけください。
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| 1 + ビワマス博士・桑原所長のコラム
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「寒鮒」
寒の時期から春先にかけて味の良くなる魚は多いですが、琵琶湖では鮒がそ
の代表の一つと言えるのではないでしょうか。琵琶湖には、ゲンゴロウブナ、
ニゴロブナおよびギンブナの3種類の鮒が生息しています。前2者は琵琶湖の固
有種として知られています。
ところで、佐賀県の「鮒の昆布巻き」や東海地方の「鮒味噌」、岡山県の
「鮒飯」など、鮒を使った郷土料理を持つ地域はあるものの、全国的に見てみ
ると鮒を食べる文化はそれほど多くはありません。また、鮒を食べる地域でも
しっかりと火を通し、味噌や醤油で味を付けて食べるところがほとんどです。
これは、鮒の持つ独特の泥臭さなどに起因しているものと思われます。しか
し、琵琶湖、特に北湖で獲れる鮒は臭みもなく刺身で美味しくいただくことが
できます。3種類の鮒それぞれに特徴がありますが、ゲンゴロウブナは大きく
なる上に白身で比較的あっさりしており、洗いに薄い塩水でゆがいた卵をほぐ
してまぶした「子造り(子まぶし)」は湖魚料理として有名です。ギンブナは、
身にわずかに赤みがあり脂がのっているのが特徴です。ゲンゴロウブナに比べ
ると安価で、しっかりした味が好まれています。最後にニゴロブナですが、こ
ちらは鮒ずしの原料として皆さんよくご存知のことと思います。白身で適度に
脂がのって、刺身にしても美味しいのですが、鮮魚ではなかなか手に入れにく
いのが現状です。また、近年どの鮒も漁獲量が減少しており、ますます手に入
りにくくなっています。ちなみに、宍道湖でも鮒を刺身で食べるそうです。大
きな湖にすむ鮒は、臭みがつきにくいのかもしれませんね。
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