春のイベントいっぱい、メルマガ発行しました
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
滋賀の環境学習メールマガジン(2013.4.19発行)
そ よ か ぜ 「きまぐれ通信」
発行:琵琶湖博物館 環境学習センター
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
(号外)環境学習に関する情報を、きまぐれにお届けします
+------+
|もくじ+---------------------------------------------------
+------+
1. ビワマス博士・桑原所長のコラム
2. 4月から5月の参加イベント
3. 博物館・講座、など
4. 助成金・募集、など
*---------------------------------------------------------*
予約などについてご確認の上、各イベントにお出かけください。
+---+
| 1 + ビワマス博士・桑原所長のコラム
+---+-------------------------------
「イサザの産卵」
琵琶湖の湖岸、特に大小の石がごろごろしている礫帯は、琵琶湖に生息し
ているハゼ科魚類の大切な産卵場所になっています。琵琶湖の固有種として
知られるイサザも、湖岸の水温が10℃前後になる今頃から15℃近くになる5月
の中旬頃まで、礫帯の少し大きめの石の下で産卵します。産卵期を迎えた雄
は、適当な石の下に巣を構え、そこに雌を呼び入れて石の下面に卵を産み付
けます。その後雌は巣を出て行き、雄だけで卵の世話をします。卵は1週間ほ
どで孵化し、生まれた子どもはすぐに琵琶湖の沖合へと出て行きます。イサ
ザが琵琶湖の沖合の深層を主な生息場所としており、夜間になると表層近く
まで浮き上がってくるという生活をしていることは、今年1月18日号の本欄で
紹介しました。実は、この習性がイサザの産卵には大きく関わっているので
す。イサザのすむ深層は年中10℃前後で安定しています。一方、表層は夏に
は25℃くらいまで上がり、秋が深まるにつれて低下していきます。イサザは
この水温差の変化を感知して成熟と接岸のタイミングを計っているようなの
です。
ところで、湖岸の礫帯を産卵場として利用するハゼ科魚類は、イサザのほ
かにトウヨシノボリとビワヨシノボリがいます。鵜川の河口付近で私が行っ
た調査では、イサザの産卵が終わる5月になるとトウヨシノボリの産卵が始ま
り、6月頃には大挙して押し寄せてきたビワヨシノボリに湖岸は占領され、ビ
ワヨシノボリの産卵が7月頃まで続きました。産卵場所として貴重な湖岸の礫
帯を、彼らは上手に使い分けているのかもしれませんね。
+---+
| 2 + 4月から5月の参加イベント
+---+-------------------------
関連記事