環境学習センターのメールマガジンそよかぜ発行です
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滋賀の環境学習メールマガジン(2014.2.21発行)
そ よ か ぜ 「きまぐれ通信」
発行:琵琶湖博物館 環境学習センター
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(号外)環境学習に関する情報を、きまぐれにお届けします
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|もくじ+-----------------------------------------------------
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1. ビワマス博士・桑原所長のコラム
2. 2月から春の参加イベント
3. 博物館・講座、など
4. 助成金・募集、など
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予約などについてご確認の上、各イベントにお出かけください。
特別企画!
「びわ博 春のプレミアムレストラン」-湖の幸とバロック音楽の夕べ-
日時:3/14(金)、15(土) 19:00-21:00
お申込みは、3/1(土)9:30から、各先着40名様、お電話のみで受付ます。
琵琶湖博物館 TEL:077-568-4811
http://www.ecoloshiga.jp/A_new/index.php?id=599
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| 1 + ビワマス博士・桑原所長のコラム
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琵琶湖のワカサギ
今回紹介するワカサギは、アユに比較的近縁な魚です。もともとは島根県・
千葉県あたりから北方に分布し、海岸付近に位置する汽水湖や潮の差してく
る比較的大きな河川の下流部に生息しています。ただ、塩分への耐性が広く
淡水湖でも定着できることや、冬場釣り物が少なくなる一番寒い時期によく
釣れること、食べても美味しいことなどから、釣りの対象魚として人気が高
く、各地の湖に放流されています。
琵琶湖にも大正時代から何度か放流が行われたようですが、その時は定着
しなかったとされてきました。ところが、平成6年頃から急激に増加し、平成
16年には500トン以上の漁獲がありました。また、琵琶湖で獲れるワカサギは
体長20cm近く、体重30g前後と大型であることから、今や主要な漁獲物の一つ
になっています。
ところで、私が初めて琵琶湖のワカサギを見たのはもう30年近くも前になり
ます。当時、展示用のヒウオを購入に行ったとき、いけすのそばに優に20cm
を超えるキュウリ魚の仲間が落ちていました。雑魚が混じっているとヒウオ
が荒れてしまうことから、選別されて捨てられていたものでした。それが琵
琶湖産ワカサギとの初めての出会いでした。その後、20年ほど前に琵琶湖博
物館の開館準備のために、琵琶湖の魚類調査が行われました。その時に、西
の湖のヨシの間からワカサギの稚魚が採集されました。これらのことから考
えると、かなり前から琵琶湖の中でワカサギは人知れず虎視眈々とその時が
来るのをねらっていたのかもしれません。琵琶湖のワカサギの産卵期は、1月
下旬~3月はじめ頃。マキノ町を流れる知内川のほとりでは、この頃になると
ワカサギ獲りの人たちで賑わい、ある種風物詩のようになっています。ただ、
琵琶湖においてワカサギはあくまで外来種です。外来種が主要な漁獲物にな
り、風物詩となっていることに私はちょっと違和感を感じるのですが、皆さ
んはいかがでしょうか。
続きを読む
滋賀の環境学習メールマガジン(2014.2.21発行)
そ よ か ぜ 「きまぐれ通信」
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日時:3/14(金)、15(土) 19:00-21:00
お申込みは、3/1(土)9:30から、各先着40名様、お電話のみで受付ます。
琵琶湖博物館 TEL:077-568-4811
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琵琶湖のワカサギ
今回紹介するワカサギは、アユに比較的近縁な魚です。もともとは島根県・
千葉県あたりから北方に分布し、海岸付近に位置する汽水湖や潮の差してく
る比較的大きな河川の下流部に生息しています。ただ、塩分への耐性が広く
淡水湖でも定着できることや、冬場釣り物が少なくなる一番寒い時期によく
釣れること、食べても美味しいことなどから、釣りの対象魚として人気が高
く、各地の湖に放流されています。
琵琶湖にも大正時代から何度か放流が行われたようですが、その時は定着
しなかったとされてきました。ところが、平成6年頃から急激に増加し、平成
16年には500トン以上の漁獲がありました。また、琵琶湖で獲れるワカサギは
体長20cm近く、体重30g前後と大型であることから、今や主要な漁獲物の一つ
になっています。
ところで、私が初めて琵琶湖のワカサギを見たのはもう30年近くも前になり
ます。当時、展示用のヒウオを購入に行ったとき、いけすのそばに優に20cm
を超えるキュウリ魚の仲間が落ちていました。雑魚が混じっているとヒウオ
が荒れてしまうことから、選別されて捨てられていたものでした。それが琵
琶湖産ワカサギとの初めての出会いでした。その後、20年ほど前に琵琶湖博
物館の開館準備のために、琵琶湖の魚類調査が行われました。その時に、西
の湖のヨシの間からワカサギの稚魚が採集されました。これらのことから考
えると、かなり前から琵琶湖の中でワカサギは人知れず虎視眈々とその時が
来るのをねらっていたのかもしれません。琵琶湖のワカサギの産卵期は、1月
下旬~3月はじめ頃。マキノ町を流れる知内川のほとりでは、この頃になると
ワカサギ獲りの人たちで賑わい、ある種風物詩のようになっています。ただ、
琵琶湖においてワカサギはあくまで外来種です。外来種が主要な漁獲物にな
り、風物詩となっていることに私はちょっと違和感を感じるのですが、皆さ
んはいかがでしょうか。
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西の湖で葦刈り
こんにちは。琵琶湖博物館 環境学習センターのまっちゃこと池田勝です。
今日は、、西の湖(近江八幡市安土町)で葦刈りをしてきましたので、その報告を。
(葦はヨシと読みます。アシとは言いません。滋賀では悪しではなくて良しなんです。)
今回の葦刈りは、ヨシでびわ湖を守るネットワークさん、安土町商工会さん、東近江水環境自治協議会さんが主催され、琵琶湖博物館も協力しています。
県内から26の事業所、約230名の人が集まり、カマを持ってさっそく葦原へ。

葦原に着くと、まずは葦の高さに圧倒されます。今年の葦の生育は例年通りで、先日の雪にも倒れず、約5メートル弱ほどの高さになっています。

1年(というより半年ほどで)で、こんなに大きくなります。
肥料をやるでもないのに、土と空気と、増水時にかぶる琵琶湖の水だけでこんなに大きくなるんです。
葦ってすごいなぁと思います。
葦に比べると人間は小人サイズで、葦原というより、葦の森です。
かくれんぼをしたり、道を刈り取って迷路づくりなんてのも楽しそうです。
真ん中の棒の位置を覚えておいてくださいね。どこまで刈り進んだかの基準です。

ざくざく刈取り、束にしていきます。
と、適当にやっていたのですが、途中で安土の葦を扱っている方が教えてくださりました。
「刈っている処には、葦とオギが混じっている。」「葦の穂は少し黒く、葉っぱが巻きついている。オギの穂は黄色く、節が膨らんでいて、節から枝のようなものが出ている」
「西の湖の水位が低いと、土に水がかぶらずオギやセイタカアワダチソウが出てくる。水がかぶると葦だけが成長する。」
「そして、みんなが刈ってくれた後に、手作業で葦とオギを分けているんだよ」
改めて見ると、葦とは違うもの(オギ)が混ざっていることに気付きました。
刈りながら分けようとすると大変で、後でまとめて分けることにしました。
刈り取る作業も大変ですが、それを1本1本分けていく作業がさらに大変なのですね。
ヨシズの材料や、繊維から紙製品を作ったり、工芸品に加工したりするためには、手間が必要です。
刈り取りながらそのことも考え始めました。
博物館では、体験学習で葦笛づくりを行っています。
今回博物館からの参加で、刈り取った葦は来年度以降、子どもたちの学びの場で利用される予定です。

改めて、この大きさ。博物館のカヤネズミ博士と、交流体験の先生です。
1本1本は軽くて頼りないのですが、まとめて持つとかなりの重さ。風が吹くと一緒に飛びそうになります。

ちなみに、今回の刈取りでは、カヤネズミの巣は発見できずでした。
が、みなさん口々に「去年は見たよ~」とのこと。
カヤネズミは、葦の葉は少し硬くて巣にしづらいそうですが、葦や様々なイネ科の植物が生える原に巣を作ります。萱原が減り、カヤネズミも減ってしまっています。
葦そのもの価値だけでなく、その環境の価値も考えていく必要を感じます。

葦刈りを終えて、束を運ぶ学生さんたち。
長い葦を抱えていると、これから戦か祭りにいくような雰囲気を感じます。

で、刈取り後の写真です。
左の端に黒い棒が立っています。先ほどの写真と比べて、刈取りがどれだけ進んだかわかりますか?

今回全員で刈り取った葦は、この軽トラ23台分。
たくさんの人の行動で、少しずつ琵琶湖全体の環境が保全されています。
刈り取った葦は、コクヨさんで葦紙になったり、農業用の暗渠水路の目詰まり防止材に利用されたり、葦松明に利用されたりします。
葦刈り終了後、安土の方々とお話ししているとこんなことを聞きました。
・以前西の湖を覆いつくすように増えていたホテイアオイが、3年ほど前から一気に消えた。
・同じように水面から見えていたカナダモも、少なくなった。
・ブラックバスが減り、在来魚が増えたように思う。
西の湖の環境が変わってきているようです。西の湖は琵琶湖の縮図のように感じます。
このような変化が、水草が増えたり、外来魚が多い琵琶湖にも表れるのでしょうか?
長い目で見て、良い変化が起こることを期待していますし、悪いことの前兆でないことを祈ります。
今日は、、西の湖(近江八幡市安土町)で葦刈りをしてきましたので、その報告を。
(葦はヨシと読みます。アシとは言いません。滋賀では悪しではなくて良しなんです。)
今回の葦刈りは、ヨシでびわ湖を守るネットワークさん、安土町商工会さん、東近江水環境自治協議会さんが主催され、琵琶湖博物館も協力しています。
県内から26の事業所、約230名の人が集まり、カマを持ってさっそく葦原へ。

葦原に着くと、まずは葦の高さに圧倒されます。今年の葦の生育は例年通りで、先日の雪にも倒れず、約5メートル弱ほどの高さになっています。

1年(というより半年ほどで)で、こんなに大きくなります。
肥料をやるでもないのに、土と空気と、増水時にかぶる琵琶湖の水だけでこんなに大きくなるんです。
葦ってすごいなぁと思います。
葦に比べると人間は小人サイズで、葦原というより、葦の森です。
かくれんぼをしたり、道を刈り取って迷路づくりなんてのも楽しそうです。
真ん中の棒の位置を覚えておいてくださいね。どこまで刈り進んだかの基準です。

ざくざく刈取り、束にしていきます。
と、適当にやっていたのですが、途中で安土の葦を扱っている方が教えてくださりました。
「刈っている処には、葦とオギが混じっている。」「葦の穂は少し黒く、葉っぱが巻きついている。オギの穂は黄色く、節が膨らんでいて、節から枝のようなものが出ている」
「西の湖の水位が低いと、土に水がかぶらずオギやセイタカアワダチソウが出てくる。水がかぶると葦だけが成長する。」
「そして、みんなが刈ってくれた後に、手作業で葦とオギを分けているんだよ」
改めて見ると、葦とは違うもの(オギ)が混ざっていることに気付きました。
刈りながら分けようとすると大変で、後でまとめて分けることにしました。
刈り取る作業も大変ですが、それを1本1本分けていく作業がさらに大変なのですね。
ヨシズの材料や、繊維から紙製品を作ったり、工芸品に加工したりするためには、手間が必要です。
刈り取りながらそのことも考え始めました。
博物館では、体験学習で葦笛づくりを行っています。
今回博物館からの参加で、刈り取った葦は来年度以降、子どもたちの学びの場で利用される予定です。

改めて、この大きさ。博物館のカヤネズミ博士と、交流体験の先生です。
1本1本は軽くて頼りないのですが、まとめて持つとかなりの重さ。風が吹くと一緒に飛びそうになります。

ちなみに、今回の刈取りでは、カヤネズミの巣は発見できずでした。
が、みなさん口々に「去年は見たよ~」とのこと。
カヤネズミは、葦の葉は少し硬くて巣にしづらいそうですが、葦や様々なイネ科の植物が生える原に巣を作ります。萱原が減り、カヤネズミも減ってしまっています。
葦そのもの価値だけでなく、その環境の価値も考えていく必要を感じます。

葦刈りを終えて、束を運ぶ学生さんたち。
長い葦を抱えていると、これから戦か祭りにいくような雰囲気を感じます。

で、刈取り後の写真です。
左の端に黒い棒が立っています。先ほどの写真と比べて、刈取りがどれだけ進んだかわかりますか?

今回全員で刈り取った葦は、この軽トラ23台分。
たくさんの人の行動で、少しずつ琵琶湖全体の環境が保全されています。
刈り取った葦は、コクヨさんで葦紙になったり、農業用の暗渠水路の目詰まり防止材に利用されたり、葦松明に利用されたりします。
葦刈り終了後、安土の方々とお話ししているとこんなことを聞きました。
・以前西の湖を覆いつくすように増えていたホテイアオイが、3年ほど前から一気に消えた。
・同じように水面から見えていたカナダモも、少なくなった。
・ブラックバスが減り、在来魚が増えたように思う。
西の湖の環境が変わってきているようです。西の湖は琵琶湖の縮図のように感じます。
このような変化が、水草が増えたり、外来魚が多い琵琶湖にも表れるのでしょうか?
長い目で見て、良い変化が起こることを期待していますし、悪いことの前兆でないことを祈ります。
ちっちゃなこどものしぜんあそび でしたよ

こんにちは。久しぶりです。琵琶湖博物館 環境学習センターのまっちゃこと池田です。
今日は、第4回の「ちっちゃなこどものしぜんあそび」の日。
たくさんの子どもたちと保護者の方が、琵琶湖博物館の生活実験工房に集まってくださりました。
寒いのを想定していましたが、意外と暖かく、外遊びも楽しかったです。
葉っぱを踏みしめて、その音を聞いたり、葉っぱをお空へ降らしたり、ドングリをひたすら拾ったり、いろんな発見をして遊びました。
ルーペで、梅のつぼみも観察しましたね。
つぼみを割ると、中にはちっちゃい花びらがあったりして、春を感じることもできました。
(前回1/19の時には、霜柱や氷で遊んでいたので、余計に1カ月の季節の進み具合を感じることができました)

ところで、子どもって春をどうやって知るんでしょうね。
「春って知ってる?」って子どもに聞いてみました。
答えは「知らない」でした。春そのものって見えないですもんね。
大人は何となく春の感じが分かっているようなのですが、子どもにうまく説明する言葉が見当たりません。
自然の中の遊びで、いろんな春を感じて、「あー何となくこれが春なんかなぁ」と子どもたちが思ってくれたらいいなぁと思います。
ふきのとうも見つけました。
たくさん摘んだ子のお家では、今頃ふきのとうの天ぷらが出ているのでしょうか?
苦いかなぁ。春を感じるかなぁ。次回に聞いてみたいと思います。

そして、なぜか恒例となっている工房の「食」体験。
今回は、イモ餅でした。赤米やもち米、ゆりかご水田米とふかしたサツマイモを混ぜて、つぶして、丸めて、きな粉をつけて食べました。
たくさん作ったから、スタッフの分もしっかりあるなぁと思ったのは大間違い。
ちっちゃなこどもたちが平らげてしまいました。びっくり!
「しぜんあそび」ならぬ「食たいけん」になってしまいそうです。
お昼で一応解散。午後もさらにお弁当も食べて14時まで過ごす親子もおられました。
参加してくださった皆さんありがとうございました。
次回は、3/19第5回です。
とてもありがたいのですが、たくさんの予約をいただいて、申込みは締切りとしています。
ご検討いただいている方申し訳ありません。
4月以降も実施する予定ですので、3月になりましたらお知らせします。
でっかいトンボが!
こんにちは。琵琶湖博物館 環境学習センターのまっちゃこと、池田勝です。
今日は、博物館のネタを。
いきなりクイズです。
Q:滋賀には何種類のトンボがいるでしょうか?
答えは後ほどですが、その答えを記念して、琵琶湖博物館アトリウムではトピック展示
「近江はトンボの宝庫」を開催しています。
滋賀県にはこんなにたくさんのトンボがいるんですね。知りませんでした。
さらに、こんなにたくさんのトンボを見分けられる人がおられ、その方々がこんなにたくさんのトンボの種類を分けておられるんですね。その観察眼にも驚きです。
(大津市内には、トンボ大好きの小学生兄弟もおられ、学芸員顔負けの研究に取り組んでおられるそう)
さて答えですが、きっちり100種類です。
博物館に100種類全部展示していますので、1つ1つの違いを確認してみてください。
展示に戻りまして、巨大なメガネサナエの模型は、実物の40倍。
この大きさでブーンと飛んできたら、ほんま恐怖です。
恐竜時代は、こんなのがブンブン飛び回っていたのでしょうか。そんな時代に私が生きていたら、すぐに頭をかじられてたかも。おー怖い。
ちなみに、メガネウラという種類のトンボがいたそうで、化石が見つかっています。
70センチほどの翼長で、今回の展示ほどの大きさのトンボはいないかも。
でっかいヤゴも展示しています。(アゴが動きます)
ぜひ、100種類のトンボを見に来てください。
トピック展示「近江はトンボの宝庫」 4月6日までアトリウムで開催
http://www.lbm.go.jp/tenji/ex_atrium/20140125_ohmi-tonbo.html